ベストカーWebで面白い記事を読みました。元日産自動車のエンジニアでありR35 GT-Rの開発で有名な水野和敏さんが改良を受けたレクサス LS500とメルセデス・ベンツ S450を乗り比べるという企画の中で、空力の話が冒頭に出てきます。元の記事に興味のある方は「水野 LS Sクラス」で検索すれば出てくるはずなので読んでみてください。
水野さん曰く「雨の日は空気が重くなっている。雨の100km/hは晴れの200km/h走行と空気の作る力は同じくらいになるのです。」だそうな。なので空力的に優れている車は雨でも安心して高速走行できるが、空気抵抗が大きくリフトが出る車は緊張して運転することになる、とのこと。
マジかよ、そんなに変わるのか?と疑ってしまう言葉。確かに雨の日の空気は重い気はするけど、ちょっと調べてみるかとググってみることにしました。
すると、まず私が40年生きてきて大きな勘違いをしていたことが1つ分かりました。それは「同じ気温なら湿度の高い空気は軽く、湿度の低い空気は重い」ということです。私は逆だと思っていました。どうやら水の分子というのは大気の多くを占める窒素や酸素よりも軽いので、水分子が空気中に多いのならその空気は軽いということらしい。お風呂の天井にカビが生えるのはこれが理由で、要は湿気が天井付近に多いからだそうな。うむ、確かにそうですね。
では水野さんは間違ったことを言っているのか?ですが、「雨の日は空気が重くなる」は表現としては間違いでしょうね。気圧が変われば空気抵抗も変わるでしょうけど、同じ気圧で空気の重さが変わると・・・どうなるんでしょう?w 密閉したトンネルの中を重い気体と軽い気体で満たし、車を走らせると分かりそうですけど、そんな実験した人いるんでしょうかね?w
「雨の100km/hは晴れの200km/h走行と空気の作る力は同じくらい」という部分に話を戻すと、調べた結果はっきり分かりませんでした。狙撃用ライフルは雨の日には飛距離が落ちると書いてあるサイトもある(それが正しいのか分かんないけど)し、何かしら影響を与えるのかもしれませんが、車の空力について説明されているサイトはヒットせず。私の体感として雨の日の高速道路というのは、タイヤのグリップ力の低下、水溜りによるハイドロプレーニング現象の恐怖、視界の悪さの3つで疲れるのは分かります。と言っても100km/hくらいの速度ならゲリラ豪雨でない限り怖いなんてことはないし、疲労も多少増えるかも?という程度。車が浮くような感覚なんてまったく無いので、晴れの日と比べて空力の優劣なんてそんなに差が出るものかな?と疑問に感じました。水野さんは割と好きな人ですが、これに関してはちょっと大げさでは?と思ったのが正直な感想です。
少し話は変わりますが、クラブマンのバンパーとフロントフェンダーにあるエアダクトについて。BMW的にはエア・ブリーザーと呼ばれるパーツで、F世代の4シリーズやG世代の5シリーズなんかに付いています。バンパーから空気を取り込み、細い部分で加速させてタイヤハウスから外側に排出することでエアカーテンの様にタイヤハウス付近の気流を整えつつフェンダーのダクトから空気の逃げ場を作ることで空気抵抗を抑えるらしいです。色々考えるものだなーと感心していたら、マイナーチェンジした4シリーズではフェンダー部分の逃すダクトが閉じられたそうな。なんじゃそりゃ・・・
クラブマンを見ると、雨の日に走行してダクトの後ろが汚れるということは特に無く、どのくらい空気が通過しているのかサッパリ。まぁ見た目のアクセントにはなっているし、たまに見かける貼り付けただけのダクトは萎えるけどこいつは一応機能しているっぽいからいいや。ボンネットのダクトはダミーですけどね!w
コメント
水野さん良いですよね。
YouTube見てますけど、なんというか車を買う人ではなく
エンジニアを相手にしゃべってる感じ。
ここをこうしたらよくなるよ!とか、
エンジンルームを見ただけで、ここの作りで空気の流れが悪くなる。
とか、設計の意図とかをバシバシしゃべっていって。
伊達にGT-R作ってないな…と思いました。
空力に関しては私も最近いろいろ調べてます。
86のアルミテープもそうですし、
トヨタの新車種にはほとんどボルテックスジェネレーター
(TOYOTAでの名称は忘れたけど)がついてるらしいですね。
フロントのタイヤと言えば、最近調べた中で
タイヤの前側にエアストレーキを付けることで、
直進性能がアップするらしいですね。
(車真正面の次に正圧がかかる場所がフロントタイヤ前らしい)
レガシィにもその目的で付いてるのかは不明ですが、
小さい板があります。
アルミテープは5cmx10cm以上が効果が大きいとか
ギザギザを作る時はぎざっこというはさみが良いとか、
あと、ボルテックスジェネレーターは10cm間隔が良いと
三菱が言ってたらしいとか。
色々調べてわかったこともあるので休みにでも試したいですね。
(Amazonで買って明日届く予定!)
by のん 2019年1月31日 10:19 PM
なんか水野さんが言うと説得力が凄いんですよねw
でも100%鵜呑みにするのもどうか?と思って考えてみました。結果は・・・ちょっと調べたくらいでは分からないのですがw
アルミテープチューンの効果があったかどうか、また教えてください。私も伝導性のアルミテープは買ったし、ギザギザに切るハサミもあったので準備だけはしてあるのですが放置状態です。
唯一、330eのステアリングコラム下に1枚貼ってありますが、効果は無いような気がしていて、どうなのかなー?と懐疑的なんですよね。
by mumu 2019年2月1日 2:36 PM
やってみましたよー。
ボルテックスジェネレーターについては、
とりあえずリアスポイラーに6つ付けたのですが
無色透明でいかにもな後付け感が出てしまうので、
あと12個残ってるんですがどうしようか考えてますw
アルミテープも一応やってみました。
ドアミラー下と、フロント・リアストレーキ。
結果のところはというと、違いはあるのかもしれないですけど
一応高速道路でそれなりの速度出してみたりしたのですが、
やはりサンデードライバーでは違いはよくわからなかったですね。
結構アンダーパワーな車とかじゃないと効果は感じにくいのかもしれませんね。
ただ、もしかしたらプラシーボかもしれませんけど
普通に加速して高速走行しても全然わからなかったけど、
全開加速した時にいつもより加速が速い気がしました。
アクセル全開なんてそうそうやることではないですけど・・。
パラシュート効果というのも最近目にしたので、
流石にリアバンパーに穴を開けるのは無理ですが、
なるべく内側に空気がたまらないような仕組みを考えてみようかなと思案中です。
by のん 2019年2月4日 8:20 PM
空力パーツってよほど速度を上げないと体感できないイメージですが、やっぱそうなのかな~。
ポルシェなどによくある格納式のリアウイング、あれなら走行中にアリナシを比べられるので、差が分かるのかもしれませんね。
一度でいいから自分で操作して比べて「うおおおおお!やっぱ違うぜ!」と言ってみたいw
リヤバンパーに空気が溜まらないようにするのもあるんだ。穴を開ける以外だと、やっぱ下側を全部蓋するみたいにフラットにしてしまうのが良いのでしょうけど、
素人には難しそう・・・
クラブマンの腹の下を見た時にはマフラーの前に大きな空間があったので、あれを樹脂ボードでフラットにしたりはしないのか?と思ったものです。
by mumu 2019年2月5日 9:46 AM