ぐっどすぴーど

40過ぎのオジサンが車の試乗をして感想を書くblog。youtubeで動画配信もしています。2022年9月、MT車に乗りたくてNDロードスター NAVY TOPを購入しオープンドライブを楽しんでいます。

スズキ スペーシア ハイブリッド 日本で売れまくっている軽ハイトワゴンを初めてまともに乗った感想

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スズキ スペーシア ハイブリッド 日本で売れまくっている軽ハイトワゴンを初めてまともに乗った感想

父のF30 330eが7年目の車検だったのですが、今回はディーラーではなく近所のクルマ屋さんに頼んだところ、代車がスズキのスペーシア ハイブリッドだったので1時間ほど軽いワインディングを含めて走らせてみました。現在日本では軽自動車の中でも背が高いハイトワゴンが人気で、ホンダのN-boxを筆頭にダイハツ タント、スズキ スペーシアもかなりの数が売れています。なのでこのジャンルが日本のスタンダードと言っても過言ではありません。ワタクシ軽ハイトワゴンはまともに運転したことがないので、ここらでスタンダードがどんなものなのか知っておくのも良いと思い、1時間ほど市街地からちょっとしたアップダウンのあるワインディングを走らせてみることにしました。ちなみに私が普段運転しているのはロードスター、BMW3シリーズ、ハイエース、スクラムバン(ハイゼットのマツダ版)、デミオです。

まずドアを開けて乗り込んでみると気密性が高いのか、開閉音はバムッという感じで悪くない。が、ロードスターの感覚で閉めると半ドアにはりがちですね。そして前方の視界が異様に広くてちょっと気持ち悪いw ハイエースやスクラムバンだって視界は広いのに気持ち悪いと感じないのは、フロントガラスの位置と湾曲の強さが理由のように思います。バンタイプの車はフロントガラスが近くて湾曲が弱いのに対して、スペーシアはガラスが遠いことで湾曲した部分が視界に入りやすいからだと思います。まぁ視界が広いのは良いことですし、慣れの問題でしょうか。

走ってみた感じはというと、タウンスピードでゆったり加速して50~60km/hで巡航するのは静かだし乗り心地も良くて快適です。交差点を曲がる時もゆったり曲がる分には違和感ありませんでした。問題はブレーキで、このスペーシアはハイブリッドということで回生ブレーキによって減速エネルギーを電力化し、その電力を加速時のアシストに使う訳ですがこいつの効き方がブレーキペダルの踏み具合とシンクロしないのに違和感があるんですよ。ブレーキの力を100とするなら普段使うのは10くらいだとします。私が10の力でブレーキを踏めば10効くのが当たり前のように感じますが、ここに回生ブレーキが加わると11~13みたいな感じで変化するんですよね。走ってきて信号が赤だから止まりたい場合、速度が20km/hくらいまで落ちたあたりで回生ブレーキが強まり、ん?と思ってブレーキ踏む力を弱めると今度は10km/hくらいで回生ブレーキが無くなり惰性で走っている感が強くなります。ブレーキの踏みごたえもスカスカした感じでもう少しカッチリした感触にしてほしいところ。今回車検だった330eはPHEVなので当然回生ブレーキが付いており、スペーシアより少ないとはいえ20km/h以下になるとブレーキに多少の違和感があるので、回生ブレーキの効きとブレーキペダルの踏み応えを連動させる制御は難しのかもしれません。

エンジンとCVTについては、最初に書いたようにゆったり加速から一定走行は快適です。が、強め加速時や登り坂ではエンジン音が高まり、その音質がいかにも「頑張ってマス」という感じなのは仕方ないところでしょう。MTや6速ATみたいなミッションだとブゥゥウウーーンッと音が高まっていくからいいけど、CVTだと静かだったのが急にブーーーーンと一定で鳴り出すのも変な感じがする要因だと思います。車格が上がって排気量が2000ccくらいあればもう少し回転と速度の上昇がシンクロさせられると思うけど660ccだと一番トルクの出る回転を使うしかないからこういう現象が起きるのかな。そして目的の速度に近づいてアクセルを緩めると静かになるのですが、今度はやたら静かになるのでスピード感が狂って60km/hのつもりが70km/h出てたりしました。MTのロードスター乗ってると音でシフトチェンジしていくもんで、メーター見なくても6速に入れる頃にはだいたい決まった速度になってるのです。ということで少々違和感はありますが、エンジンパワーそのものは一般道を2人で走るならまったく問題ないレベルだと思います。

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ハンドリングはというと、これだけ背が高くて幅の狭い車ですから天井がググっと傾く感がありますね。ワインディングだと頭がぐーらぐーらして気持ちいいものではありません。ハイエースやスクラムバンも背は高いのですが、商用車って荷物を積む前提で足回りが固められているのでグラグラ感は少ないんですよ。ファミリーカーであるスペーシアの足回りは固めるとクレームが付くだろうし、乗り心地重視なんだけどグラつきを抑えられるギリギリの固さを・・・という設定で作られているのではないでしょうか。

最後にちょっとした文句を。上の画像は助手席を後ろから見たものなのですが、ハイブリッド用バッテリーケースが丸見えなんですよね。これもう少しなんとはならなかったのかな・・・

ということで、あまり走らせても楽しい車ではありませんでしたが、私個人的にはスペーシアという車はアリです。限られたコストと意味の分からん軽自動車規格という縛りプレイの中で、人と荷物を快適に運ぶツールとして悪くないと思います。まぁ人と荷物を運ぶだけなら私は商用車ベースのエブリィでいいんですけど、世の中の若いママさんが積極的にエブリィを買う訳がないでしょうから。

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