私も嫁も炭酸飲料が好きで、夏はよく飲むのですが、1.5Lタイプは炭酸の抜けが激しいですよね。そこで嫁がイオンで見つけて買ってきてくれたのがこれです。使い方は赤い部分が小さい方をペットボトルに付け、もう1つのパーツを挿し込み、ピストン運動させるというものです。
最初に効果があるのかを書くと、「それなりにあるけど、通常抜けていくペースが半分くらいになる。最後の方は効果なし」という感覚です。つまりけっこう抜けるんですね。
さて、なぜ炭酸が抜けるのか?1.5Lペットボトルなんて、最後はまったく炭酸を感じなくなるくらい抜けちゃいますよね。それがこの商品でどう変わるのか、ということですが、売られている炭酸飲料は長期間保存してあっても、缶もペットボトルも炭酸は抜けていません。これが開封し、飲み、暫く保存しておくと途端に炭酸が弱くなってしまいます。ここでポイントになるのが、容器の大きさに対しての液体の量です。新品は容器内のほとんどが液体であり、半分飲めば半分が空気になります。ペットボトルの蓋自体はガッチリ密閉できており、炭酸は抜けません。だから開けた時にプシューと音がするのです。常時抜けていたらこの音はしないはずで、たまに蓋を下にして冷蔵庫に入れると炭酸の抜けが少ないというのを聞きますが、これは効果が無いと思うんですね。むしろ飲もうと思って反対向けた時に刺激を与え、余分に炭酸が抜ける気がします。
内部の圧力は飲んで蓋をした直後は1気圧です。握るとベコベコしますよね。このベコベコがペットボトル自体の固さです。液体に溶けている炭酸ガスはどのくらいの圧力なのかは知りませんが、仮に2気圧だとすると、ペットボトル内が2気圧になるまで抜けていきます。それ以上は逃げ場が無くなるので抜けません。ペットボトルはパンパンになっていることでしょう。このパンパンになった状態を空気で作り出せば、それ以上炭酸ガスは逃げられなくなる=飲んでも炭酸が抜けづらい、という考えなのがこの商品です。
上の画像はペットボトルに装着するパーツの先端でバルブが付いています。内側からの空気は出さず、外からの空気は入れる、という弁みたいなもの。内側の圧力が高まってくるとそれ以上の力でピストンする必要がありますが、と言ってもスコスコ簡単に動くので大丈夫。小さなピストンなので1ストロークで入る空気の量も少なく、1.5Lを半分飲んだら30回くらいはピストンすることになります。まぁデカくすると邪魔だし、ペットボトル内部に入るパイプも長くなるので、この辺がいいバランスなのでしょう。目安はペットボトルを握り、パンパンになっているか?ということなのですが、一定以上は入らず、何回ピストンしても握れば少しは凹みますね。その分は炭酸が抜けるということになります。
これで炭酸ガスが抜け出すスペースが減った(空気で満たされている)ことになります。次回開けた時にもプシューと音はしますが、ここで出たのはほとんどが空気ということになり、圧力は私が圧縮した分と、少し抜けた炭酸ガスの両方。さっき炭酸ガスの圧力を2と仮定しましたが、このポンプで1.5気圧まで内圧を高めれば、抜ける炭酸ガスは0.5で済むという感覚です。
では液体の量が残りが1/5程度になるとどうなのか。そこまで減ると効果はほぼありません。このポンプでペットボトル内を1.5気圧まで高め、残り0.5しか逃げ場が無くなっても、液体が減り空気のスペースが広いということは、それだけ炭酸ガスの行き場が増えた(同じ0.5でもより部屋が広い)ワケです。よって最後はポンプを使っても使わなくても、ただの甘いジュースになっていることでしょう。自転車の空気入れでガンガンに圧力を高めれば、最後まで炭酸感を楽しめるのかもしれません。
こうしてマジメに考えてみると、炭酸ガスが抜ける時間というのは意外に速く、1.5Lを半分飲んだ場合、30分程度でペットボトル内は抜け出した炭酸ガスで満たされているのかもしれません。だとすると30分後に再度飲もうが2日後に飲もうが、抜けた炭酸の量は同じということですね。この場合、飲んだ直後に蓋を開けるのはかまわないけど、30分ごとに蓋を開けるとすごい速度で炭酸が抜けることになります。また、開封直後の液体が多い時には何度も開け閉めしてもガスが逃げる量が少ないのでいいのですが、後半はどうやっても無理ということですね。
容器自体を蛇腹にして、常に空気の部分が未開封時くらいの量をキープ(飲んだら容器を縮める)できるのなら、最初から最後まで炭酸もキープできるのでしょうけど、容器代が高くついては誰も買わないし、移し替えだと洗うのが面倒だし、やはりこのポンプ式くらいの効果と価格と手入れの簡単さがいいバランスのような気がしてきました。
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