さっそくマツダ デミオのディーゼル車に試乗してきました。トランスミッションはAT、グレードはツーリングです。
まずドアの閉まる音が非常に良いことに驚きます。ドア自体は軽いのですが、その閉まる音はいかにも気密性の高そうなドムッっという音で、コンパクトカーの音じゃないです。そしてシートに座るのですが、このシートも見た目以上に腰のサポートがしっかりしており、体がすっぽり収まるような感じ。マツダ自慢のアクセル、ブレーキペダルの位置も確かに良く、さらにシートリフター、チルト&テレスコピックハンドルによってドライビングポジションは完璧に決まります。
営業の方がヘッドアップディスプレイの位置調整について教えてくれて、これを調整するのですが、視点の移動は少なく、かつ遠くにあるように見えるのでなかなか有用な装備だと感じました。ここではヘッドアップディスプレは略してHUDと表記させてもらいます。読み方はエイチユーディではなく、カッコ良く「ハッド」で決まりw HUDはBMWだとフロントガラスガラスに投影するタイプですし、マツダも新型CX-5から投影式になっていますが、デミオやCX-3はメーターバイザーの上にプラスチック?アクリル?の板を立てて、ここに映し出す方式です。ガラス投影式の方がスッキリしているのですが、こちらの板方式もエンジンスタートで上昇、停止で収納され、その動きがスムースなのが凝ってるなーと関心します。
では走り始めますが、まず「あ、けっこう固めの足回りだな」と感じました。なんとなくCX-3の乗り心地をイメージしていた(内装も同じだし)のですが、同じマツダだけどSUVとコンパクトカーということでけっこう乗り心地は異なるのです。速度が低いと少々固めではありますが、下品な突き上げは皆無であり、段差の大きさによってはコトコト感じる程度です。マツダはデミオを近所の買い物車ではなく、サイズはコンパクトカーだけど、どこまでも走っていける長距離ランナーにしたかったのではないかと感じました。60km/hくらいからが本領発揮で、ヒタッとした接地感、適度な固さの乗り心地になってきます。残念ながら速度は試乗コース的にあまり出せませんでしたが、高速道路も快適な乗り心地ではないかと予想します。ハンドリングもロール少なく、しかし過敏に曲がることはありませんし、ディーゼルエンジンは高速道路の長距離移動が得意分野ですから、最適なドライビングポジションと合わせて最強のコンパクト長距離ランナーだと思いました。もし車が新しくサスペンションが馴染んでいないだけであり、これが馴染むことで低い速度での乗り心地が良くなるのであれば、もはや文句の付けようがない足回りになるのかもしれません。
ハンドルに伝わる路面の感触はちゃんとありますし、パワステの重さも最適なもの。路面の感触はCX-3のガソリンよりもしっかり伝わってきたように思います。
ディーゼルエンジンは、走り出しから30km/hくらいまではガラガラ音が聞こえてきますが、そう気分の悪いものではないですね。むしろ自分は今ディーゼルの車に乗っているんだと実感できて良いのでは?とさえ思います。そして30km/hを超えれば注意しないと分からない程度になっていきます。目玉であるトルクの方は、普通に発進して周りの流れに合わせる程度だと正直感じません。しかし少しアクセルを少し踏み込めばグイっと車が押し出せるように加速するのは、まさしくディーゼルのトルク。ただ本格的に加速したい場合にはキックダウンする必要があり、このレスポンスはATの学習機能(あるよね?)がおっとりモードなのか、イマイチ良くないと感じました。アクセルの踏み込みが中途半端だったのかもしれませんし、この点については保留ですね。
ブレーキは踏んだ量に対して予想通り効きますし、停止する時も静かに停めることができます。冷静に観察すると効き始めの感触というのは薄いのですが、いざ乗るとすぐ慣れることができ、静かに停止することができるのが不思議です。ボルボV60もBMW330eも、いつも乗っていて慣れているのに静かに停止させるのが難しいんですよね・・・単に私が下手なだけかもしれませんが・・・それからマツダ車のアイドリングストップはブレーキを踏む力加減でON、OFFがコントロールできるのが良いのです。右折待ちで、一旦停まるけどすぐ走り出したい、というようなシュチュエーションだと、ブレーキを停止するギリギリの力で踏んでいればアイドリングストップは作動しないんですね。反対にアイドリングストップさせたい時は少しブレーキを踏み込めばOK。これは他メーカーも真似すればいいのにと思うくらい便利です。
アイドリングストップからの復帰速度は普通です。復帰時の振動はややありますが、ディーゼルなので多少の揺れは仕方ない部分。アイドリング時はカラカラ鳴っていますが、それがストップすると当然静かになります。しかし私は慣れるのが早いのか、単純に多少の音や振動を気にしないのか、アイドリング時のカラカラ音って気にならなくなってくるんですよ。むしろせっかく慣れたのにアイドリングストップで一旦静かになると、再スタート時に音や振動が気になるくらいでした。まぁこれは燃費を良くする為には仕方ない部分と割り切るしかありません。
長くなってきたので内装や安全装備、まとめは後編に続きます。
コメント
あのブレーキは驚愕ですよねぇ。
S660もすごい良いブレーキだったんですけど、
それに負けず劣らず良いブレーキだったです。
4輪ディスクブレーキかと思ったら、
普通に後輪はドラム式っぽくてさらに驚き。
まぁ、とはいえ軽自動車ならともかく
コンパクトカークラスになると、カックンブレーキは今や無いのかな?
ディーゼルもパワーあって、高速道路での加速力も十分ですし。
ガソリンと比べて同じ距離ぐらいはしった筈だったのに
燃費がほとんど半分ぐらいだったのも驚異的。
欠点らしい欠点といえば、
車線逸脱警報が白線の上に乗ったような音するんですけど、
なんか結構うるさいというか不快な音なのと、
やはりディーゼルなので、給油時に臭いがつく事。
あと、リア周りのデザインが個人的にはあまり好きではないこと。
あたりですかねぇ。でも良い車です。
by のん 2017年10月8日 7:45 AM
いやー、ホントデミオはいい車ですね。あんなに満足感の高そうなコンパクトカーは珍しいと思います。
スイスポも満足度は超高いと思うのですが、ちょっと系統が違う。違うからこそ迷うのか?と最近考えています。
デザインは、やはり好みによる部分が大きいでしょうね。私はポジションライトの光り方があまり好きでないんですよ。
まぁ全体の魅力をスポイルする程嫌いというワケでもないのですが。
嫁曰く安全装備はいらないそうで、デミオを買うとしたら安全系オプションは一切無しで買うことになりますね。
ところでランクルはどうなったのでしょう!?
by mumu 2017年10月8日 8:11 PM