ぐっどすぴーど

40歳手前のオジサンが車の試乗をして感想を書くblog。youtubeで動画配信もしています。2017年12月、F54クラブマンSDとDJデミオディーゼルが我が家に加わり、家の車がPHVとディーゼル車になりました。

輸入車っぽいと言われるDJデミオ 新型Poloと比較してみる

calendar

reload

輸入車っぽいと言われるDJデミオ 新型Poloと比較してみる

VWの新型ポロに試乗してきましたが、私の嫁さんの車として購入したDJデミオ XDツーリング テーラードブラウンと比較してどこが優れているのか?どこが劣っているのか?ということを考えてみました。試乗車のポロはハイラインでディスカバーProとセーフティパッケージ付きであり価格は約297万円。試乗の感想はこちら

嫁さんのデミオはディーゼルのテーラードブラウンという限定車(と言いつつ1年くらい売っているけど)にナビ無しオプション少々で約212万円。衝突被害軽減ブレーキはポロもデミオも全グレード標準装備ですが、ポロはブラインドスポットモニターなどがパッケージオプションなのに対してデミオはこちらも全グレード標準装備。良いことだと思いますが、これを煩わしく感じる人には余分なコストがかかっているとも言える部分。特に車線逸脱警告は現状ピッピコ五月蝿いのでOFFで乗ってしまいます。

カタログスペックは表にしました。

まず外観比較で真正面を比べてみましょう。幅が広く背の低いポロはパッと見た時に安定感がありますね。デミオもそんなに背の高い車ではありませんが、幅と高さのダブル効果はそれなりに見た目に反映されます。写真の画角でデミオは50mm、ポロは36mmなので、ポロの方が奥に行くに従ってモノが小さく写りキャビンが小さく見えていることもありますが、実物を見てもポロがどっしりして見えるはず。

縦横の比率の差は10%で、たかが10%だけど車の見た目には大きな差が生まれる数値でした。ちなみにゴルフだと1.22、私のF54クラブマンも1.22。ジャンルは違いますが5ドアクーペのアルテオンは1.31。軽自動車を調べるとホンダNワゴンが0.89、S660は1.25。ダイハツ タントカスタムは0.84。数値化すると普通の軽は不安定そう・・・S660は全高が異様に低い1180mmなのが効いています。

次は真横を比較。

完全に直線基調のポロのデザインに対して、デミオはフロントグリル周辺が直線的ですがサイドのキャラクターラインは曲線を使っており、少し柔らかい雰囲気も持ち合わせています。ボンネットはデミオの方が長く、そこからフロントガラスに流れる様に上がり、短いルーフから傾斜約45°のリヤガラスに繋がります。ポロはボンネットが短め、フロントガラスの角度がデミオより少し立ち気味ということでルーフが長いですね。リヤガラスの傾斜も少し立っているように見えます。アウトライン自体はデミオが流麗でスタイル重視、ポロは居住性重視に見えますが、全高の低いポロは野暮ったく見えないのがGOOD。

私がシートポジションを合わせ、そのまま後部座席に座ってみるとポロの方が足元のスペースに余裕がありました。全長は同じ、ホイールベースはわずかながらデミオが長いのにポロの後部座席が広いのは、ポロの運転席が少し前寄りだからでしょう。トランクの前後スペースはしっかり測ったワケではありませんが特に差は無いように見えました。

ポロのデザインは不恰好には見えませんから、スタイリングと居住性を上手くバランスしたデザインだと思います。反対にデミオはスタイル面で伸びやかさを出す為にボンネットを長く取り、その分後部座席が狭くなったと思われます。スタイル、居住性に加えて衝突安全性も確保しなければならない現代の車で、ボディサイズを大きくしづらいコンパクトカーはこれらの要素がせめぎ合っており、何に重点を置くか?スタイリッシュに見えるデザインにするにはどうするか?各メーカーのデザイン力の見せ所かもしれません。

プレスラインの鋭さがハンパないのが最近のVWですが、ポロでもやってくれましたね。そのラインが寸分の狂い無くテールランプ、リヤゲートに繋がっていく精度の高い品質と組み立ては、価格を含めて考えるとVWしかできないものでしょう。

スポンサーリンク

今までの画像でデミオはスタッドレスタイヤだったのでホイールが15インチでしたが、純正は16インチでデザインも質も良し。(下の画像参照)

続いて運転してみた感覚の話し。

エンジンは文句なくデミオディーゼルの勝利です。車を構成する部品の中で重要なエンジンが優秀なのは大きなアドバンテージ。ディーゼルエンジンとガソリンエンジンを同じ土俵で比べるのも変かもしれませんが、デミオの1.5L直4ディーゼルは超静かで振動も少なく、パワーもそこそこあり燃費も良い(実燃費でポロのカタログ値を超える)という夢のようなエンジンです。一方新型ポロの1.0L直3エンジンは大人しく走っている分にはいいのですが、回転が上がると3気筒っぽい音が少し気になります。またアイドリングストップからの再始動ではガソリンエンジンの方が振動面で有利かと思いますが、この2台は似たような振動を発生させます。しかしデミオならブレーキを踏む力加減でアイドリングストップさせないことができ、これが非常に便利なのでアイドリングストップ対決もデミオの勝利。

乗り心地とハンドリングはポロが上です。フワフワしないのにショックは吸収し、コーナーでもふんばって安定していると思っていたデミオを、ポロは1歩上回った感じ。MQBシャシーが良いのか、サスペンション関係の部品で良いモノを使っているのか、ブッシュを含むセッティングが上手いのか、いろいろ考えられますが、ポロの足回りのデキは非常にハイレベルでした。わずかにデミオより固い乗り心地なのですが不快に感じず、その固さはそのままコーナーでの安定感に反映されています。トレッドが広いのも関係あるでしょうね。ハンドルに伝わるタイヤのグリップ感は両者素晴らしいレベル。嫌なザラつきも程良くカットしてくれ、快適で上質。

ブレーキについては両者フロントディスク、リヤはドラムとなりますが、効き具合、ペダルタッチ、低速でのコントロールしやすさ、どの点でも非常に良いので文句なし。輸入車のホイールはブレーキダストで酷く汚れるのが定番ですが、デミオも少しダストが出るみたいで汚れるんですよ。こういう点も輸入車っぽいデミオでした。

続いて内装の比較です。まずはポロのインパネ全景。

ドライバーの方向にナビ画面やスイッチ類が向けられているという特徴はあるものの、デザイン自体はひたすらシンプル。樹脂パーツも装飾パネルも質は高く安っぽさは皆無であり、面積の大きいダッシュボードの質感が高いのがポロの特徴だと思います。グレーの装飾パネルの下にはドアまで続くアンビエントライトが装備され(ハイラインのみ)、夜になると良い雰囲気になることでしょう。ナビ搭載位置が高くなったのはVWとしては初でしょうか。見やすいですし、「新しさを感じる」という要素も大切かと思います。

デミオはグレードがテーラードブラウンということでベージュのシートと装飾パーツが目を引きます。デザインも凝っている割にゴチャゴチャしすぎていないのでバランスが良いのですが、ダッシュボードの質感がやや低めなのが泣き所。このダッシュボードは手前に傾斜しているので運転席からよく見えるんですよ。(ポロは水平に近いので見える面積が少ない)マツダ車の特徴としてモニターを立てたデザインは先進的ではあるものの、自分の好きなナビを入れたい派にはやっかいな代物ですね。それからBMWのi-Driveっぽいコントローラーの操作感はしっかりしたクリック感で良し。恐らくCX-5などの上級車種とモニターも含めて共通で、これがデミオにまで付くのはありがたいです。反対にCX-5クラスはモニターだけは大型化したいところですね。

ナビを付けた場合は目的地入力、例えば「ユニバーサルスタジオ」などとコントローラーで入力することになると思うのですが、BMWやMINIのコントローラーでやると入力しずらく面倒です。しかしBMW&MINIの場合はタッチモニターにも対応したので、画面に指紋が付くのを気にしないのであれば簡単に入力可能。

上はデミオ テーラードブラウンのシート。シートの座り心地はポロが少し固めです。どちらも座り心地については文句ありませんし、ホールド感も大きな差はありません。傾向として、ポロのかっちりしたシートはいかにも「ドイツ車」だと感じる部分でしっかり座りたい気分になります。デミオが崩れた姿勢で座るのに適しているというワケではありませんが、ポロに比べるとリラックスして座れる感じ。

デミオとポロは似たサイズではありますが、良いと思っていた足回りのデキでポロが一歩上回るのは流石と言わざるを得ません。コーナーでの踏ん張り、乗り心地、直進性。この3つのバランスが素晴らしく高く、ゴルフに近い感覚です。しかし3気筒エンジンが悪いとまでは言いませんが、デミオディーゼルが相手だと分が悪いですね。デミオディーゼルはパワーもトルクも燃費も振動騒音も超ハイレベルでまとめあげられており、足回りのデキも満足いくものです。これで価格まで同じなら甲乙つけ難いのですが、200万円前後でこのポテンシャルを持っているコストパフォーマンスの高さこそデミオの恐ろしいところ。上級グレードでポロの廉価版グレードと同じ価格ですからLEDヘッドライト、スマートキー、HUDなどが付いちゃいます。

というワケで、私の個人的見解ではコストパフォーマンスの高さでデミオの勝利です。ポロをけなすワケではありませんが、冷静に見ていくとデミオの車としてのデキと装備と価格はマジで驚異ですよ。デザインもスマートでカッコイイし、こんな凄い車があんまり売れないというのは、室内の狭さを気にする人が多いのでしょうか?