ぐっどすぴーど

40歳手前のオジサンが車の試乗をして感想を書くblog。youtubeで動画配信もしています。2017年12月、F54クラブマンSDとDJデミオディーゼルが我が家に加わり、家の車がPHVとディーゼル車になりました。

上品さと妖艶さが同居する レクサスLC500に試乗

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上品さと妖艶さが同居する レクサスLC500に試乗

2017年3月に発売となったレクサスLC500。実物を見てみたい、試乗してみたと思いつつ10ヶ月も経過してしまいました。レクサスディーラーは自分が場違いな感が強く、入りづらいんだよなーとビビっていたんですね。しかしどうしても試乗したくて行ってきたのです。ビビり気味に試乗に行ったので写真は少なめ(内装無し)、ノーマルモードでコースを1週しただけという内容ですが、私としてはレクサスディーラーへ行って「LCに試乗させてください」と言えただけで頑張ったと思うw

LC500は5000ccのV8自然吸気エンジン(2UR-GSE)に10速ATの組み合わせ、LC500hは3500ccのV6自然吸気エンジン(8GR-FXS)+132kW 300Nmモーターに無段変速の組み合わせです。そしてそれぞれに無印、Lパッケージ、Sパッケージのグレードがあるという構成。試乗車はLC500 Sパッケージでした。ちなみに価格はハイブリッドの方が50万円高いのですが、元が1300万円の車ですからほぼ差は無し。それから装備表を見ながらこの記事を書いているのですが、無印とLパッケージの価格は同じ、Sパッケージのみ100万円UPとなり、無印が安いモデルではありません。装備的にLパッケージとSパッケージの中間っぽい立ち位置というだけなので、何か名前を付けてあげてほしいと思ってみたり。

試乗車はLC500 Sパッケージ。ボディカラーはホワイトノーヴァガラスフレーク。内装はブラックにダークローズのシート。全11色のボディカラーの内モノトーン系6色、レッド系2色、ブルー系1色、イエロー系1色、ブラウン系1色ですが、派手なイエロー系であるネープルスイエロー コントラストレイヤリングの実物を見てみたいものです。

実車を見ると、その低いシルエットと絞られた中心部分、そこから張り出したリアフェンダーに圧倒されます。画像で見るよりも遥かに迫力とエロさのある佇まい。スリーサイズは4770×1920×1345mmということで、トヨタ車でいくとマークXと同じ全長、ランクルとアルファードの中間くらいの全幅、ハチロクより20mm高い全高となります。こんなに低く見えるのに全高はそこそこあるんですね。全長と全幅がたっぷり取れること、グラマラスなフェンダー、デカいタイヤ、伸びやかなルーフライン。そしてリヤクォーターウインドウ後方がブラックアウト化され、ルーフ後方が薄く見える視覚効果。これらによって低く見えるのでしょう。またサイドのキャラクターラインはVW、アウディ、BMWに見られる強いものではなく控えめ。ヌルりとフラットな面(ドアノブもフラットになるよう埋め込まれている)と、絞る張り出す抑揚で独特のセクシーさが生まれるみたい。同じレクサスでもRXは強い線を多用しているので、キャラクターによって使い分けるみたいです。

 

ちなみにサイドを絞ることで前後のフェンダーを強調したデザインを「コークボトル」と呼ぶのですが、これはそのままコカ・コーラの瓶のことを指します。

運転席に乗り込む動作は思ったより楽でした。大型の2ドア車ということでドアは大きく、開くとキャラクターラインの部分が尖っているので隣の車や壁との距離はたっぷり必要ですが、それさえクリアできれば普通に乗り込めます。ハチロクより全高が高いのでシート高も普通にあるという感じ。乗り降りは全高もシート高も低いS660の方が遥かにしんどいw サイドシルは広いですが無茶苦茶広くは無いし、コークボトルデザインのお陰で少しボディ下部がえぐれているのも楽にしてくれる要因かと思います。運転席からの視界はシートを調整で上げるも・・・うーん、周囲が見えない・・・これは自分の感覚から危険ゾーンを広げて乗るしかなさそうですw

そしてエンジンをかけるのですが、この時の音が凄まじい!スーパーカーかと思うわっ!(乗ったことないけど)まさしく猛獣がほえるたける、「咆哮」という言葉がふさわしい迫力。音量もかなりものもですが、音質も高く抜けの良いもので、この車が只者でないことは外観だけでなく音でも知らしめてくれます。走り出すと、タウンスピードでの加速時も明確にV8サウンドは車内に入ってきますが、この音量が(ノーマルモード時)ゆるゆる加速していても自分が高性能エンジンの車に乗っているという実感が持て、さらに邪魔ではない絶妙な音量でした。ちなみに一定速で走っていると静か。

乗り心地は予想通りでした。引き締まっていて、たぶんサスペンション自体はけっこう固いと思うのですが、ちゃんと必要な分は動いてくれる。ボディは超が付くほどしっかりしている。よってコツっと突き上げがあるにはありますが、外観にふさわしく優雅にクリアしてくれます。21ホイールとランフラットタイヤという乗り心地が悪そうな組み合わせですが、タイヤが固い!という感覚はないので、それだけサスペンションは滑らかに動いているのでしょう。

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勝手にエレガント路線でそんなに俊敏ではないだろうと考えていたハンドリングは予想外に遊びが少なく、交差点もスイっと曲がるタイプでした。車体がロールするほどのスピードは出していませんが、ステアリングを切ってから曲がるリズムが早いのです。しかしこんなに俊敏に曲がったら高速域でフラフラしないのか?と感じ、帰宅後「もしかすると後輪操舵や可変ステアリングギアレシオが装備されているのでは?」と思い、もらったカタログを見てたらSパッケージには両方付いていました。納得です。とりあえず試乗中はその存在に気づかなかった(意外に俊敏だなーとは思ったけど)ので、街乗りでは変な感触はなかったということですね。ステアリングの感触としてはこの前代車で乗ったC180と似たヌルッとしたもので、路面のザラザラした嫌な感触はほどほどに消しつつ伝えてくれる、ちょうどいいサジ加減。

10速という未体験のATは親切にメーター内に今何速なのか表示してくれるのですが、普通に考える1段か2段上のギヤで走行しており、45km/hで5速、52、53km/hだと6速といった具合。加速時はエンジン音でシフトアップしているのが分かりますが、滑り感、ショック、迷いなど一切無し。歩くような速度から僅かに加速したい時の微妙な繋ぎ方もひたすらスムースで扱いやすいものでした。

暫く運転して冷静に観察すると、意外に運転しやすいことに気づきます。スロットル開度の制御が上手いのとATが優秀、ついでにブレーキもコントロールしやすいので、超低速からある程度の加速まで意のままに走らせることができるんですね。初めて乗っても急に飛び出したりカックンブレーキになることなく、滑らかで上品な運転が可能なので、初対面の女性を助手席に乗せる場合でも安心かと想像しましたw エンジンは351kW(477ps)、540Nm(55.1kgm)というとんでもないパワーを秘めているのですが、街乗りでトロトロ走ってもかったるさは皆無。少しの加速でも「フロロロロロッ」と軽やかなV8サウンドを奏でてくれるのがかったるさを感じないポイントだと思います。

唯一、「ん?」と思ったのは路面に落ちている小石をタイヤが巻き上げ、それがリヤのタイヤハウス内に当たる音がけっこう聞こえることでした。タイヤハウス内にフェルトの様な遮音材を貼るのはCセグメントでも常識になりつつあるのでLCにも当然貼ってあるはずですが、なぜこんな音がしたのか不明です。(タイヤハウス内にどんな処理がしてあるかは未確認)

そして試乗が終わり、ちょこっと写真を撮らせてもらって早々に退散するのでした。

ランプが点灯しない時はブラックアウトされたようなテールランプですが、点灯時にはハーフミラーの透過と反射によって立体感があるとのこと。「写真撮りたいからもう一度エンジンかけて電気点けてください!」とは言えなかった・・・w ヘッドライト内部も凝った造形ですね。

LCは車としてのデキが良いのは当然。その先の感性へ訴えかける部分も非常に魅力的なものでした。まず美しいデザイン。力強くもあり、エレガントでもあり、セクシーでもあるデザインはドイツ系ブランドには無いもので、ジャガー、アストンマーティン、マセラティとも違うテイスト。まさに日本、レクサス独自のデザイン!事故を起こした際の歩行者保護や乗員の安全確保、キャビンの広さなどの制約はあるワケですが、その中で最大限美しいデザインにするという気合が感じられます。(完全に個人的な好みですが、私はレクサスのスピンドルグリルが好きではありません。なのでグリルが違ったデザインだったら・・・と考えることはありますが、LCは上手くこのグリルを取り入れているとは思います)

そしてこの時代に5000ccの自然吸気エンジンを開発して搭載したことにも驚きですね。多くのメーカーが排気量を下げターボでパワーと燃費を両立させており、フェラーリですら488GTBでは3902ccのツインターボとなっています。中国では4000ccを超えると異常に自動車所得税が高く(なんと40%!)なるので、フェラーリの場合は中国対策として4000cc以下にしたとも考えられますが、自然吸気エンジンの回転上昇に伴ってパワーが盛り上がってくる感覚というのはいつの時代も車好きには響くもので、特にLCの様な嗜好性の高い、美しいクーペには大排気量自然吸気エンジンは相性が良いと思うのですよ。まったく強い加速はできなかった試乗だったのでLC500のエンジンの10%くらいしか魅力は感じられなかったのかもしれませんが、レクサスの「LCはこんな車にしたい!我々の作品を見よっ!」というキモチは少し理解できたと思いますし、応援したい気持ちでいっぱいです。

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