今回はコムテック製ドライブレコーダーHDR-751Gの画質についてお話したいと思います。基本的な画質、HDR機能をONにするとどういう変化があるのか、夜間はちゃんと映るのか?という3点をメインとし、ソニー製アクションカムAS50とも比較してみます。今回出てくる画像はすべて動画として記録されたものをキャプチャーした画像となりますので、それを比べつつ進めていきましょう。
まず晴れていて日陰と日向があるシーンでHDRのONとOFF、AS50の画像を比べてみましょう。画像右下にHDRがONのものは「HDR」と、AS50で撮影したものは「AS50」という文字が入っています。AS50の設定は毎秒29コマのドラレコに合わせて30コマで撮影。(普段は60コマで使っている)画質はビビッドなので鮮やかさとコントラストが少し高めですね。どれもフルHD録画なので1920×1080ピクセルのサイズとなっています。
こうして3つ並べると鮮やかさとコントラストの高さでAS50が綺麗っぽく見えますが、細かい部分の描写は似たようなものであり、ドラレコの画質もなかなか綺麗なものです。真ん中のHDRは影の部分を明るくする処理がされる為、全体を見るとコントラストが低くのっぺりした印象。ドラレコの2つを並べてみました。
HDRがONだと日陰にある枯れ草の山みたいなのがハッキリ見えています。スマートフォンのカメラでもHDR機能で逆光でも綺麗に撮れる、などと謳われていますが、これは逆光で強い光があるとカメラは画像全体を暗くしたい。そうすると人物の顔が暗くなるので、暗い部分のみ明るくすることで背景と人物の両方が見える明るさに調整されるワケです。しかしそうすると真ん中の画像の様にのっぺりした写真になるので、写真として見るなら背景は白く飛ばすつもりで露出を+2.0とかにした写真の方が自然で美しいと思うんですよ。ま、好みは人それぞれなんですけどね。しかしドラレコは記録用なので、この日陰から何かが飛び出してきた時のことを考えるとHDR ONが正解のような気がします。
次はトンネルに入る前の様子。
車が日陰に入りますしトンネル内は暗いのでカメラは全体を明るくさせようとします。すると明るい空が真っ白になる。これを白飛びと呼び、上の画像では起こり初めていますね。しかしHDRがONだと空の明るさはそのまま暗い部分を明るくしているので、明るい空と暗い影の部分、両方を記録することが可能。
さらにトンネルに近づきます。
ここまで接近すると基準はトンネル内の暗さとなるので、HDR無しの空は完全に白飛び状態。トンネル内はどちらも同じくらいの距離まで確認できています。
トンネル内はAS50も比較してみましょう。
確認できる距離としてはドラレコ2つは似たような感じ。日中の日陰ではHDR ONだと暗い部分を明るくする処理がされていましたが、トンネル内だと暗い部分が一番暗くなりましたね。無理に感度を上げて全体を明るくすると細かいディテールが潰れるので、本当に暗い部分は諦めて黒いままにしておくというのは正解だと思います。反対にAS50は全体の明るさを一定にしたいみたいで、明るいけど細かいディテールは潰れています。
暗い場所から明るい場所へ出るトンネル出口はどうなるか?ドラレコ2つ並べた画像がこちら。
おお!これは一目瞭然でHDRだと外の景色が分かります!色は青味がかって変ですが、例えばこの先で横から出てきた車が前を走る車に衝突する事故が起こった場合、真っ白では衝突する瞬間が確認できないワケですから、HDRは状況を記録する、という意味では有効な機能と言えます。AS50はどうかと言うと
予想通り真っ白でした。ムービーカメラなので当然なんですけどね。
ここからもう少し出口に近づくと
どちらも外の景色が見えてきましたが、より外の景色を確認しやすいのはHDR。
次に日中の曇りを見てみましょう。別日なのでHDRは小雨が降っていますが明るさは似ていると思います。
どちらも状況を確認するという意味では問題なくできています。HDRは作られた画像感が強いけど仕方ないところ。
夜間はどうでしょうか。
反対車線のメガネ屋さん「千賀」の文字がHDRだとハッキリ見えます。普通のカメラだと全体を明るくするために露出を上げる=感度を上げることになるので細かい部分が潰れ、さらに明るい部分が白飛びするのですが、暗い部分のみ明るくするHDRは細かいディテールの描写と白飛び抑制を兼ね備えていることが分かります。
下の画像はV60時代に使っていたHD画質(1080×720)のドライブレコーダーの映像が残っていたのでキャプチャーしたもの。
コムテック HDR-101という機種で、購入は2015年2月でした。同じ場所ですが、この画質の粗さ、看板の白飛び具合はどうよw カメラは進化してるなーと実感しますね。
最後は他車のナンバープレートが読み取れるかどうか?について。
信号待ちなら自分も他車も動いていないので、遅いシャッタースピードの夜間でもなんとか読み取れます。これはHDRのONOFFにあまり関係無さそうですが、ハスラーみたいにナンバープレートが下の方に付いている車は自分のヘッドライトでプレートを照らしてしまうので、HDR ONの方が確認しやすいかな。しかし走行中はシャッタースピードの影響をモロに受けるので、振動&相手との速度差によりボヤけて読み取ることができない場合がほとんど。
上の画像では左からミニバンが私を抜かしていきます。速度差は10~15km/hだと思いますが、ナンバーは完全に読み取れません。動画のコマ送りで確認しても、どのコマも読み取れず。
こちらは左車線のエスティマ(店舗に入ろうと減速中)を私が抜かし、右車線のウィッシュがその私を抜かしていく場面。私が50km/h、エスティマは25km/h、ウィッシュは60km/hくらいで、どちらもナンバーは読み取れません。昼間ならシャッタースピードが速くなる分1コマ1コマが鮮明になりナンバーの数字くらいは読み取れますが、夜間の走行中はまず無理です。
信号無視や一時停止無視、逆走、センターラインはみ出し、無理な車線変更による事故の際には自分と相手、どちらに非があるのかの判断材料としてドライブレコーダーは有効ではあります。しかしナンバーの読み取りは難しいものがあり、よく説明に書いてある「フルHDでナンバーまでハッキリ!」みたいな謳い文句は過信してはいけません。それはあくまでも停止中で距離が近かったら映る、というだけで、暗い夜に動いているものを鮮明に記録するのは困難なのです。これはHDR-751Gが悪いワケではなく、センサーサイズによる高感度耐性の限界ですね。フルサイズセンサーで4K動画を撮影すれば走っている車のナンバーもハッキリ映るかもしれませんが、それだとレンズ込みで40万円はするし、そんなデカいカメラ邪魔でしょうがないでしょう。なのでナンバーが読めるかどうか?は諦めてしまうのが良いかと思います。(駐車監視機能を使っている場合は、自分は停まっている、相手の速度もあまり速くない、さらに距離も近いので、画角的にナンバーが映る範囲なら読み取れるかも)
HDR機能を使うor使わないについては、事故の際の証拠としてなら使っておいた(ON)方がいいと思います。日中はヌメっとした画質ですが、明暗差のあるシーンで暗い場所のものまで確認できるのが利点。ドライブに出かけた時の映像を自然な描写で見せたいなら使わない(OFF)がいいですね。しかし毎秒29コマはややカクつくので、高画質で残したいなら60コマで撮影できるムービーカメラを使いたいところ。最後に録音音量ですが、大でもめちゃくちゃ大きい音で録音されるワケではないので、基本的に大で問題無いかと思います。小だと何か話しているのは分かるけど内容は聞き取れない感じでした。
3回に渡りHDR-751Gについて書いてきましたが、見た目、使い勝手、画質共に満足のいく製品でした。あとは真夏に耐えられるのか?ですが、耐えられることを願いましょう。日本製なんだから日本の夏の暑さは想定されているはず・・・最低でも3年くらいは壊れず働いてもらわないと困ります。
その後動画にしました。製品の性質上、動画の方が分かりやすいw
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