さっそくスイフトスポーツに試乗してきました。1.4Lターボと6速MT、軽量ボディの新型スイフトスポーツの走りは非常に楽しいもので、「もっと自由に走ってみたい!」と思わせるものでした。見積もりも出してもらいましたが、納期は今注文しても3ヶ月待ち(2018年1月あたりになる)ということでやや長めですね。車検が近い方はご注意を。
まずは乗り込むのですが、ドアを閉める時の音はRStで感じた時と同じく、バンっという感じでもう一歩かな。シートは腰と太もものサポートが強化されおり、これはいいですね。座面の固さも適切です。ペダル配置は特別違和感無し。フットレストがちゃんとあるのがいいですね。
MT車の試乗は久しぶりで、ファーストコンタクトのみちょっと慎重にクラッチを操作して様子を伺います。繋がり始めは奥の方といった感じ。そして完全に繋がるまでの間隔は短く、「あ、もう完全に繋がったのか」と感じました。しかし重さは普通ですしストロークの途中で重さが変わることもなく、楽に乗れます。我が家の2代目スイフトMTは、クラッチを踏む時は違和感無いのですが、戻していく時、ちょうど半クラッチが始まるあたりでピョコッと反発するかのような感じて、油断しているとエンストしそうになるんですよw
シフトはショートストロークということはなく、普通ですね。カチカチと入るでもなく、グニャグニャでもありません。しかし軽い力で入るので操作自体は楽で正確ですし、入りが渋いこともありません。
さて、乗り始めてまず感じるのはエンジンの低速トルクで、これはなかなか力強い。カタログスペックではMAXトルクが2500rpmから出ていますが、1500rpmでも十分なトルクが出ており、例えば3速で交差点を左折し、その後3速のまま苦もなく加速できます。我が家のスイフトでも3速で左折して加速できますが、ちょっと苦しそうだし遅いんですよ。これが楽々できてしまう力強さがあるのです。
新車ということでレッドゾーン付近まで回すのは遠慮し、しかし少しくらい回さないとスポーツの意味も無いので2速4500rpmまでベタ踏みさせてもらったところ、音は低いけど排圧の高そうなマフラー音と共に気持ちよく加速。ターボのトルク感も感じますが、エンジンの回転上昇に伴って速度も伸びていく感触もあり、フィーリング的にはNAエンジンの加速に近いような感じがしました。ついでにエンジンの振動も少なく音も澄んでいるという、相当に気合の入ったエンジンです。
試乗コースではバイパス道路に合流するインターチェンジがあり、ここもちょっと飛ばし気味に曲がってみたのですが、「こんなもんまだまだ余裕」という感触でした。まぁ常識的なスピードなので本当に車としても余裕なのでしょうが、ロールは少なく、ハンドルやお尻に伝わる感触はしっかりグリップしているぞ、というもの。コーナーリング中はそんなグリップしている感触はありつつ、車は無理やり曲がるのではなく、タイヤが切れたからその分曲がっただけ、といでも言うのか、あっさりしたものでした。車体が軽いからそう感じるのでしょう。
乗り心地はと言うと、RStよりスプリングは固めのようで、コツコツと軽い突き上げは感じます。しかしあくまでも軽くの範囲内ですし、スポーツを選ぶような人が気にするレベルではないですね。こうして固められたサスペンションのお陰で「スポーツ」としてのコーナーリング時のロールが少なく安定した姿勢を得られると同時に、高速巡航でもどっしりと地面に張り付いたようなクルージングができるのだと思います。実は2速で加速を楽しんだ後、3速でも少し加速し続け、けっこうな速度になったので4、5とシフトアップして惰性で暫く走ったのですが、その時「こりゃ高速道路も得意だろうな」と感じたのでした。
ボディはRStよりもガッチリしているように感じましたが、これは実際強化されているのか、足回りが固くなってそう感じただけなのか、ちょっと自信がありません。兎に角かなりの高剛性であり、内装がピシとかパキっと鳴ることもありませんでした。ま、最近試乗した車はどれもパキパキ鳴ったりしませんし、剛性も十分高いので普通になってきていますけどね。
パワーステアリングのアシスト力や、ブレーキの踏み加減による制動力については、特に何も感じなかったので私の感覚にはピッタリだったのでしょう。ロードノイズの遮断レベルは並。RStの時にはロードノイズは割りと静かかと思ったのですが、今回はもう少し静かだといいなと感じました。速度が出ていたのか、タイヤによる差なのか。
走りについては文句の付けようが無いものですし、ハッチバック車なので荷物も人も積める、とんでもなくいい車でした。難点を挙げるなら、ドアの閉まる音がイマイチ、内装のダッシュボードやドアのパネルがプラスチック感が強い、ロードノイズがもう少し静かだといい、という3点です。この3点でスイフトスポーツを超えるコンパクトカーはいくつもあると思いますが、走り(性能と楽しさの両方)と価格において超える車はあるのか?と考えると、これはほぼ不可能なレベルだと思います。よって難点は挙げましたが、購入するとなったらさほど問題ではないと思えてきました。RStの時もコストパフォーマンスが高いと書きましたが、スポーツはたった20万円UPでワイドフェンダーのボディと強化された足回り、ハイパワーエンジンというメーカー純正チューンが手に入るのですから、これはもうサービス価格と言えます。嫁さんの車次期候補として、見た目の楽しそうなクロスビーもいいのですが、走りの良いスイフトスポーツもいいですね。最終的には嫁さんが決めるワケですが、薦める私としては非常に悩ましいものがあります。
関連記事 2017 スイフト RSt 試乗 スイフトスポーツをカタログスペックでRStと比較
コメント
どうもお久しぶりですw
今日スイスポ試乗しましたw色々気になる事があったので調べてたら
検索候補に出てきたのでコメントしますww
見積りとかもしてもらって真剣に購入検討してるんですけど、
クラッチのストロークがかなり深いですね。
で、クラッチ自体も重くて反発力もあるので微調整が難しい…。
ストロークに関しては対策方法があるようなのですが、
クラッチの重さに関しては、どうやらネットの評価は真逆みたいで…。
おもしろレンタカーで借りた個体は12万キロ走ってるのでそのせいなのかどうなのか…。
正直2時間程度しか走ってないのにかなり疲れました…。
むむさん的にはもう少し静かだと良いって事でしたが、
私はコンパクトカーの延長なんでもっと酷いものかと思ってました。
特に今日は雨だったので屋根に当たる水滴の音や
タイヤハウス内の水しぶきの音がどれだけ入ってくるかとか個人的には合格点です。
いやぁ、良い車ですわ。
by のん 2021年5月27日 9:13 PM
お久しぶりです。
スイスポ試乗してきたんですね!3年前のことなのでどんな車だったかあまり覚えておらず、自分の記事を読み返してみました。
のんさんはクラッチの重さが気になったとのことですが、記事を読み返してみたところ、本当に私にとっては「普通」だったのだと思います。
スイスポ クラッチ 重さ で検索してみたところ、軽すぎるという記事がいくつか出てきたので世間の評価は「軽い」みたいですが、
我が家の軽バンMT車(10年落ち10万kmくらい)も多少クラッチが重くなった感があり、借りた車の個体差というのはあるかもしれません。
そのあたりは新車を買うならディーラーでもう一度試乗してみる、中古車でもその個体を少しでもいいから動かしてみてチェック、ですね。
静粛性についてはちょっと厳しく見ていた気もしますが、のんさんが試乗した時は雨だったとのことで、雨音でロードノイズが軽減されていたなんて可能性もあるかも?
ま、今の車ってエンジン音とかマフラーの音が静かなので、総合的に見れば静かなのにやたらロードノイズが目立つ、というがあると思ったりします。
スイスポは普段遣いにちょうどいいサイズ、キビキビした走り、MTが選べるという貴重な車だと思います。スズキに感謝ですね。
by mumu 2021年6月1日 10:28 AM